駐在妻、勘違いしてない?

駐在妻

2024年現在、フィリピンのマニラで駐在妻をしている駐妻ニートです。
少しドキッとするようなタイトルにしてしまいましたが、駐在妻に対しての皮肉とか中傷とかそういった内容では全くございません。
駐在妻と聞いた時、世間が持つイメージってどういったものがありますか?
私は優雅な暮らしができて、何となくお高くとまった方が多いのかななんてそんな印象を持っていました。
しかし、実際に生活を始めてみると異なった状況が見えてきたのです。

そんな現在進行形で約1年間駐在妻としてフィリピンで暮らしている私が感じたギャップや感情の変化を共有したいと思います。

全ての人が感じることではないと思うけど、同じように考えている人もいるのでは?
なかなか知り合いには言えないことだからこそ、皆様の心の整理に役立てばいいなと思います。

フィリピン駐在妻の実態

駐在妻と聞くと何となくお高くとまっているような印象‥‥と先ほど記載しましたが、では実際どのような方々なのでしょうか。
帯同前の印象と帯同後見聞きした実態を共有します。

帯同前の印象

フィリピンの駐在妻に限らず、私にとって駐在妻というのは憧れの存在でした。
駐在妻ってとにかく優雅、基本はお仕事も辞められる方が多いと思うので時間に余裕があって、自分の好きなことに時間が使える、というそんなイメージ。
東南アジア圏では、日本では住めないような高級コンドミニアム住むことができ、日本よりも安くゴルフができて、お手伝いさんだって雇えちゃう。
平日は駐在妻のお友達と優雅にアフタヌーンティーに行って、情報交換。
なんてお話をちらほら伺っていました。

心配事と言えば、夫の会社の方の奥様たちとの食事会、「おほほほほ」なんて聞いたことがないような笑い声に、ハイブランドをまとったお金に余裕のある方ばかり、嫌われないように品良く振る舞うことに努めよう!なんてそんなことばかり考えていました。

帯同後の実態

では実態はどうなのか‥‥?

これらのイメージ、実はそんなに大きく外れていません。
高級コンドミニアムにも住めますし、平日はお友達とのランチを楽しみ、ゴルフも安くてお手伝いさんも安く雇えて、さらにドライバーさんだってついています。
また家賃やドライバーの費用は会社が負担している駐在員さんも多いと思います。

海外で仕事・生活をする駐在員さんはそれだけでハードシップ。
その代わり、各手当が充実し自ずとその家族も恩恵を受け、生活水準が向上するのです。
日本ではできなかった暮らしが実現すると、私たちの自己肯定感も上がってきますよね。
そのため、世間から見るキラキラとした印象と駐在妻の実態は大きく違わないと感じています。

そして、それぞれが自己肯定感高く、自分の生活に満足して過ごしているので、実は奥様会のようなところでも陰湿なことはほぼ起きません。
これは少しイメージとは異なった点ですね。
ハイブランドを身に纏っている方はいるかもしれないけど、自分の地位をひけらかしたり、自慢したり、強要したりすることはなく、品のある方が多い印象ですね。

もちろんそういった方ばかりではないと思うのですが、幸い私の周りには素敵な人で溢れています。

それでも上には上がいる、隣の芝は青い

日本にいた時よりも遥かに満足のいく暮らしをしている中ですが、やはり海外生活への不安はつきものです。
そんな時に、助けになるのは人脈です。
生活に必要な情報は、ネットやSNSで調べるよりも身近にいる詳しい方に尋ねる方がより新鮮で有益なものが多いです。

私は海外でより快適に暮らすため、人脈を広げようと様々な人と出会ってきました。

働く駐在妻の存在

人脈を広げるために、私は夫の会社の同僚の奥様を紹介していただいたり、日本人会というものがあるので、そこのコミュニティに入るなどしていました。

そのような中で、フィリピンでも仕事をしている駐在妻に出会いました。
人数としては多くないものの、意外といるというのが第一印象。
日本の会社で完全リモートで働いている方、現地採用でフィリピンで働く方など、働き方は様々でした。
彼女たちに出会った当初私は、駐在妻となった今でも働くなんてバイタリティがあるなー、とか
自分がこの環境で働くなんて無理だからこそかっこいいな、といったことを感じていました。

彼女たちの暮らし

結論から言って、私は彼女たちの生活を段々と羨ましく感じるようになってしまったのです。

なぜなら彼女たちは専業主婦をしている駐在妻よりもより生活水準の高い暮らしをしているから。
また、それはただお金があるから羨ましいというわけでもないと感じています。

もちろん専業主婦の方でも、かなりいい暮らしをしている人もいますし、夫の給料の範囲内で満足されている方もいらっしゃると思います。
(※専業主婦の方を貶したり、評価を下げたりしたいわけではございません。皆様に様々なバックボーンがあり、仕事をしていることだけが自立しているというわけではないからです。
私の出会った駐在妻はボランティア活動に参加したり、外国人のコミュニティに入って友達を作ったり、仕事をする以外にも目的を持ち、生き生きと生活されています。)

うちは夫の給料だけで暮らしても、決して足りないわけではないけど、贅沢できるほどでもない。
今までイメージしていた、平日は駐在妻のお友達とアフタヌーンティで情報交換♪というのも憚れるのです。
自分の好きなことなんて、そんなに自由にできるものでもない。料理が苦手な私は外食もそれなりに楽しみたいけど進んではできない。欲しいものがあれば、夫からお金をもらう。
私はどちらかというと強欲なタイプなのでこういった生活は少し窮屈に感じていました。

一方働く駐在妻の場合は、平日は仕事も家事も大変なのでお休みの日は毎回外食にしていることや、自由に日本へ一時帰国しているなどのお話を聞くのです。
好きなものは好きな時に自分で手にいれる。
これはお金の話だけではない。
彼女たちは経済的に自立することで、自分の意思を主張し叶えられる権利さえも手にしているのです。

結局私の駐在妻としての自己肯定感は長続きせず、帯同生活が窮屈に思えてしまったのです。
この生活は自力で手に入れたものでなく、夫の頑張りによるものだから。
他人から見ればいい暮らしをさせてもらっている。
でも私は欲張りな人間、近くにいる優秀な駐在妻と比べては自分を卑下してしまう。
夫の駐在に帯同したことが間違っていたのか、あんなに辞めたかった仕事だけど、辞めない方が良かったのかな。変わらないたらればを繰り返す。

隣の芝は一生青く見え続けるのです。

駐在妻のマインドセット

元々ネガティブな性格かつ、強欲なのでここまでいい暮らしをさせてもらっているのにモヤモヤして、他人に嫉妬しまっている筆者ですが、うだうだと文句を垂れているわけではございません。

感じ方はそれぞれだと思いますが、ただでさえ慣れない海外生活でネガティブになってしまうこともあるのではないでしょうか。
私がお話ししている贅沢な暮らし以外でも、生活に馴染めなかったり、お友達ができなかったり駐在妻の悩みは十人十色。

そんな悩みを抱える駐在妻の方に、ある考え方をお伝えしたいなと思います。

自分の人生の選択を正解に導くこと

多くの駐在妻が自分の意思以外でキャリアを断たれたり、家族や友達と物理的に離れたりと大きな決断を迫られているのだと思います。
それなのに、うまくいかない駐在帯同生活。
夫のためについてきてあげたのにとか、うまくいかない理由を他人に押し付けたりもしたくなりますよね。

でも駐在に帯同すると決めたのはあなたです。
ならば、その選択がその時の最善だったと考える方がいいと思いませんか?
今の選択肢以外を選んでいたら、より不幸な生活が待っていたかもしれません。
だから、自分の選択に自信を持っていいと思います。

そして、現状に満足がいかない、選択肢が不正解だったと思うのならば、これから正解にしていけば良いのです。

何が正解になるかは人それぞれですし分かりませんが、このように考えると少し気が楽になりませんか?

私の勘違い

世間の駐在妻のイメージをはじめ、駐在妻は働かないものなど様々な勘違いから始まった私の帯同生活。
色々書き連ねてきましたが、私の一番の勘違いは「夫のためにわざわざ海外までついてきてあげた」という傲慢な考えです。
(もちろん、夫の出世や日々の暮らしやすさは、妻の支えが関係しているは思っていますが。笑)
そのため、仕事もしなくて良いと思っていましたし、夫が支えてくれるのは当たり前なんて考えていました。
結局他力本願なので、ふとしたことに不平不満を感じます。
そのような考え方をしているうちは充実した生活を送ることなんてできないのです。

これから帯同される方は今一度、自分の駐在妻生活をどのようなものにしたいか考えてみてください。
以前よりはるかに多くの選択肢が私たち駐在妻の前には広がっています。

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